2014無料公開講義『毎度!青木だ!Ⅲ』解答と解説

【イメージチャート】

(中略)この考え方からすると、言葉を獲得したとき、人類は与えられた刺激や刺激群に直接反応するのではなく、その刺激群を〈物〉として対象化することができるようになる。{そして、それと同時に、単なる生物学的〈環境〉に埋没して生きるのではなく、さまざまなシンボルからなる〈世界〉に開かれて生きることになる。}

【解説&解答】

1.まず{ }を一文として捉え『何の話を「この部分」でしているのか』を考える。

2.1のために「それと同時に」の「それ」を明らかにする。

3.「それ」=〇人間が言葉を獲得➔(動物のように本能に基づいて環境を感覚で捉えることで、そこから受ける)刺激や刺激群に直接反応するだけではなくなる➔(周囲の環境及びそこから与えられる)刺激群を〈物〉として対象化(=自分の周りに存在する(自分にとって一定の意味を持った)ものとして捉えること)できるようになる。

4.3からこの{ }内が「人間が言葉を獲得し、それによって周りを対象化し、捉えることで動物とは違った世界に生きる」という意味になる。

5.「動物とは違った世界に生きる」といっても、「違った場所に住む」ということではない。

6.なぜなら「言葉を獲得する」ということで「違う場所に移動する」という意味にはならないからだ(当たり前)。

7.ではどういうことか➔人間:環境を言葉で捉える VS 動物:環境を自らの感覚で捉える(のみ)

8.つまり解答の「コア」としては「人間が言葉を獲得し、それによって環境を捉えることで、動物の住む〈環境〉異なった人間独自の意味を付与された(=対象化された)〈世界〉の中で生きることになる」というように考える。

9.8の「コア」に合う選択肢を探すと、二しかない。

10.イはそもそも「人間が言葉を獲得した後の世界」を説明していない。ロは「象徴」についての説明。無関係。ハ人間が生きている世界が、全て「現実からかけ離れた世界」なわけがない(笑)笑うしかない選択肢。