2014年7月14日日曜日京都校「代ゼミセンター試験対策セミナー基本編」漢字解答&要約

【問1】

ア 同僚 ①官僚 ②治療 ③受療 ④丘陵 ⑤清涼

イ 空漠 ①束縛 ②爆笑 ③砂漠 ④幕府 ⑤麦芽糖

ウ 伴奏 ①同伴 ②繁華街 ③搬入 ④頒布 ⑤重版

エ 空疎 ①疎遠 ②租税 ③措置 ④阻止 ⑤塑像

オ 森(深)閑 ①喚問 ②緩和 ③勇敢 ④歓喜 ⑤閑散

 

 

【要約】

応仁の乱を境にし、刀剣、そしてその一部の鐔に対するものの見方、考え方はまるで変わってしまった。この機を境に特権階級の標格たる太刀は実用本位の凶器となり、それに伴い鐔は実用本位のものに変わっていくが、またそこに平常心や秩序、あるいは文化を捜さねばならぬ人心の動きが加わり、鐔は単なる凶器の一部分品ではなくなっていく。鐔好きの間では、そうした鐔は信家や金家と相場が決まっている。どうしてそれらは、それほど人を惹きつけるのか。それは何時の間にか伝説を生み出していた鐔の魅力である。鐔の模様には、されこうべの他に五輪塔やら経文やらが多く見られるが、これは仏教思想の影響によるものというよりも、むしろ戦国武士達の日常生活に糧を与えていた仏教に対する彼らの感受性の具現化であろう。やがて平和な時代が来ると、鐔は、金工家が腕を振るう場所になった。しかし、装飾は実用と手を握っている点で、戦が無くなり、地金の鍛えもどうでも良くなって来れば、鐔の装飾は空疎な自由に転落する。鉄の地金に、鑿で文様を抜いた鐔を透鐔と言うが、この鐔の最初の化粧も、鐔そのものの堅牢と軽快を保証しているからこそ美しいのである。ところで、高遠城址の桜を見に出かけた際に、茅野から杖突峠を越えて行く道にある諏訪神社の上社で、白鷺と五位鷺を見たが、その姿に鶴丸透の発生に立ち会う想いがした。