2014第1学期『現代文読解』第1講加藤周一「日本文化における時間と空間」復習問題&漢字解答

【問1】ア 典型 エ 挙げる オ 等価 キ 還元 ク 融合

【復習問題1】次の文章は本文の『要約』である。テキストを参照しながら空欄に当てはまる言葉を以下の選択肢の中から選び、『要約』を完成させよ。㊟解答は最下段。

日本文化の中で「時間」の典型的な( A )は、一種の現在主義である。それは日本の文学的伝統や日常生活の習慣にも見られ、始めなく終わりない時間である。またそこにあるのは現在あるいは「今」だけだという意味で、もう一つの表象として循環する時間が挙げられる。循環する時間は、過去、未来、全ての時間の( B )を意味する。
そうすると時間の「全体」は、現在=今が無限に連なる直線、あるいは無限に循環する円周であると言える。これは日本文化の伝統が強調する( C )が、全体に対する部分重視傾向の一つの表現と解することもできる。ここでは部分が集まると全体が現れる。
また「空間」においても、私の住む場所=「ここ」、つまり部分が先ず存在し、その周辺に外側空間が広がる。その外側の全体は、日本の伝統では強い関心の対象ではなかった。一人の人間は多くの異なる集団に属するが、それぞれの集団領域を「ここ」として意識し、その「ここ」から世界の全体を見る。
 こうした部分が全体に先行する心理的傾向の時間における表現が現在主義であり、空間における表現が共同体集団主義である。こうした日本の全体に先行するものの見方は、「今=ここ」文化として今も根本的に変わってはいない。

①構造化 ②表象 ③重層化 ④秩序化 ⑤現在集中主義 ⑥特徴 ⑦反映 ⑧現代化 ⑨共同体集団主義 ⑩全体主義

【復習問題2】次の中から本文中に登場した「現在主義」に関連した例文として適切なものを選べ。

A現在は過去の集積であって、また未来の出発点でもあるために、現在の充実が全ての時間における充実につながる。

B現在も過去も自然法則は普遍性を持つと考えられるために、現在起きている現象で過去を説明することは可能である。

C氷は、放置しておくとどんどん溶けて変化し、やがては水に還元されるが、その変化の段階の一つ一つが部分として氷という全体を構成していると考える。

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

【復習問題1】

A②

B⑧

C⑤

 【復習問題2】

B