2023夏期講習会『青木の新現代文研究LAB』夏だ!青木だ!③竹内 洋『大衆モダニズムの夢の跡』✎記述解答例✎&補問~♥

【問1】

いじめが状況の如何や加害者や被害者の受け止め方で主観的に決まる以上、実体を正確に把握できないから。(49字)

 

(別解)いじめは、状況の如何や加害者、被害者の受け止め方で主観的に決まり、対症療法的な対策は無意味だから。(49字)

 

【問2】

屈辱的な仕打ちを受けても、かっこうが悪いと自尊心がそれをいじめられていることとして許容しないこと。(49字)

 

(別解)いじめられるのはかっこうがわるいと思うことで、逆にそれがいじめではないという主観的世界を構成する。(49字)

 

【問3】

いじめられる者は問題を抱えているという決めつけが、被害者の痛ましい事実隠しと自己欺瞞をもたらすから。(50字)

(別解)いじめられるのは弱者だという定義が、被害者の自尊感情を刺激し、事実隠しと自己欺瞞をもたらすから。(48字)

 

《ザ♥補問》(マーク問題重視型生徒さん用)

[問1]14行目「遡及」の「及」と同じ漢字を使う熟語で実際には存在しない熟語や表現を次の中からふたつ選べ。

①及び腰 ②可及的 ③普及 ④呼及 ⑤この期に及んで ⑥及第 ⑦及ばずながら ⑧言及 ⑨及すれば通ず ⑩企及

 

[問2]本文118~119行目「わたしたちがしなければならないのは、事態を混迷させしかも実行不可能ないじめ撲滅対策ではない」とあるが、結局、筆者は何をどのようにしなければならないと言っているのか。次の中から適切な説明をしているものをひとつ選べ。

①いじめを犯罪として厳しく罰する一方で、すべてのいじめを根絶するといった社会のキャンペーンを批判していくこと。

②いじめを犯罪だとしっかり認識させ、犯罪同様いじめられることは恥ではなく運の問題だという考えを生徒に浸透させること。

③いじめを、恐喝や暴行などのれっきとした犯罪であると認識し、被害者の事実隠しや自己欺瞞が生じないようにすること。 

④学校での逸脱行動は、加害者だけではなく被害者をも犯罪に巻き込む契機であるという認識を、教員と生徒が共有すること。

⑤いじめという言葉がかえっていじめを増殖させることを認識し、学校での逸脱行動をいじめという名称でくくることを避けること。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈解答〉

問1④⑨

「呼吸」「窮すれば通ず」というのは存在する(笑)

問2③

ほぼ結論。⑤はおしいが、【青木方式㊱】の③で×。⑤は「犯罪と認識する」「事実隠しや自己欺瞞が生じないようにする」ということの「理由(原因)」でしかない点で情報不足。