2017夏期講習会『青木邦容の標準現代文』第1講池上嘉彦『ことばの詩学』復習問題=センター試験用補充問題&記述解答例

【問7】(解答例)

構造を持った対象を生む決まりを持つ点が、多くの「言語らしいもの」に見られるから。(40字)

 

《復習問題》(センター対策)(㊟解答は最下段。スクロールして確認のこと。)

問6 この文章の表現と内容、構成・展開について、次の(ⅰ)・(ⅱ)の問いに答えよ。

(ⅰ)この文章の第1~8段落の表現と内容に関する説明として適当でないものを、次の①~④のうちから一つ選べ。

①第1段落の第1文にある「まず」という表現は、それ以降に続く「その次」「すこし別の方向へ眼をむけるならば」という表現と対応し、「言語らしいもの」を順番に列挙していく最初であることを示している。

②第3段落にある「無価値という意味を有するものと捉えられている」「石ころ」が、無価値ではなく有価値になるのは、例えばそれを眼にとめた人が考古学者のような専門家であることに起因する。

③第3段落後半にある「『言語らしいもの』で書かれた言わば一つの巨大な書き物-術語的な言い方をすれば、『テクスト』」という表現にある「-」記号は、その前後が同内容であることを示している。

④第7段落にある「制服」の例は、「着用すべき衣服の色や型、組み合わせなどを規定」していることを前提に、それを「言語らしいもの」であるとし、同時に場所や時代が異なればそれが異なる可能性も示唆している。

 

(ⅱ)この文章の第9段落以降の構成・展開に関する説明として適当でないものを、次の①~④のうちから一つ選べ。

①9段落で「文化の文法」という概念を提出し、その決まりに基づいて文化を構成することで、その文化は一定の構造を持つようになることから、次段落では言語をモデルに有価値な文化を創造すべきであると述べている。

②11段落では、これまで説明してきた「言語らしいもの」を、「意味を持つ」、「背後に『文法』の存在を予想させるような構造を持つ」といった二点にまとめ、文化が言語と考えられることを再確認している。

③13段落では「文法」の絶対性を否定することで、「言語らしいもの」も、状況によってその読みとり方が変わることを挙げ、そのような文化のテクストが多様な解釈許す性質を「開かれた構成」と説明している。

④15段落では、これまでの説明を結論付ける点から、「規則を変える創造性」こそが、深く文化的な存在としての人間の本質とかかわっており、人間の創造的可能性は、構造を生み出す規則を作る点にあるとしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《解答》

(ⅰ)②

(ⅱ)①