【要約復習問題】次の文章は本文の『要約』である。テキストを参照しながら以下の設問に答えよ。
伝統とは、様々な( ① )で捉えられるが、ある集団のアイデンティティの成立と解体に関して要となるのは、日本の精神伝統対西洋文明という構図に見られるような、伝統の( ② )な対比である。だが、現代では伝統的なものと伝統的でないものという( ③ )対立の形が前面に出てきているように見える。それを際立たせているのは近代に特徴的に見られる反伝統的な傾向であるが、それを促進させたのは科学の発達がもたらした大きな技術的成果と、科学知により人は啓蒙されるべきであるとする考え方である。こうした構図では、現代の科学技術は伝統を持たないという捉え方によって規定されているが、それはヨーロッパ世界以外の地域において、[ X ]という意味であり、その意味ではその地域の文化伝統との緊張関係を失うことはない。しかし圧倒的に重要なのは、そうした近代科学および近代科学技術が、本質的に自らの伝統的起源を無化するという意味での、( ④ )なその性質である。現代においては、そうした科学知の体系は、世界文明を形成するものとして現れているが、それは現代の世界文明は、伝統的では無いということである。したがって我々にとって伝統とは自明なものではなくなっているゆえに、常に伝統とは何かを問い直す必要性に迫られている。
問1 テキストを参照しながら空欄に当てはまる言葉を以下の選択肢の中から選び、『要約』を完成させよ(㊟解答は最下段。スクロールして確認のこと)。
A絶対的 B普遍的 C相対的 D相反的 E位相 F意義 G非伝統的 H構造I 並列的
問2 空欄Xに入る表現を次から選べ。
①キリスト教によって培われてきた
②その地域の文化伝統に由来するものではない
③その地域の文化伝統に元来から含まれていた
④現象の中で解消されることはない
⑤その地域の伝統と対比の延長線上にない
【解答】
問1 ①E ②I ③D ④G
問2 ②