2015第1学期先取り学習『青木邦容の基礎→標準現代文』第3講芦原義信「街並みの美学」要約&記述解答例&復習問題

【要約】

西洋式ホテルと温泉観光ホテルとの対比から分かることは、日本人の「うち」というのは、空間領域的にとらえると「靴をぬいだ」空間のことを指し、西洋人のそれとは著しく空間意識の点で隔たりがあるということである。西洋人にとって「うち」つまり「内部」とは、建物内部のことではなく、個室の中を指す。家の中でも靴を履いて暮らす習慣を持つ彼らにとっては、家の内部は外部の延長上に存在するものとして認識されている。いずれにせよ、このような空間意識の違いがあることを意識しないでは、ある場所を内部と考える人と外部と考える人の間に、不都合や不快感をもたらしてしまう。日本はその内的秩序を整える伝統から、建築の外部に無関心であり、西洋はその外的秩序の考えから、家の中まで靴のまま入る習慣や、都市空間の充実という現象を生み出した。

 

【問3】

○大声を出したり奇声を発する。

○大声を出したり、騒いだりする。   等

 

【問4】

日本人は、家族が過ごす「靴をぬいでいる」内的秩序の空間を重視する伝統を持つから。(40)

 

(別解)日本人は、内的秩序を重視するため「靴をはいている」建築外部には無関心だったから。(40)

 

《復習問題》

《復習問題》本文42行目「家の中まで靴のまま入るという習慣」とあるが、西欧諸国でこのような習慣が生まれてきた理由として最も適当なものはどれか。次の①~⑤の中から選べ。

 

①    家の外部にも美しい模様の舗装を古くから発達させるなど、常に街並みの美化に注力してきたから。

②    外的秩序の考え方から、街を常にきれいにしているために、外から帰っても靴を脱ぐ必要が無かったか 

   ら。

③    「個室」以外は全て外部という考え方から、建物の内部でも「外部」の延長という認識があるから。

④    日本と異なり、建築の内部には無関心で、建物内部の美化に努めようという意識が生まれなかったから。

⑤    日本の住まいで行われることが西洋では外で行われ、そのために空間意識の内外の別が薄かったから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《解答》③