2015第2学期『現代文基本マスター』〈本題〉5鷲田清一「じぶんの内とじぶんの外」要約&復習問題

【要約】

私たちは物事の認識に関わる区分けの仕方を他のひとたちと共有している場合に、自分を「ふつう」と感じる。その共有している意味の分割線にわたしたちは固執するが、それはそうした分割線に自分を挿入することでしか、自分自身を感じ理解することができないからだ。わたしはだれであるかということは、わたしはだれでないかということと表裏一体になっている。したがってその差異の軸線が共有されていないものは、わたしたちではないもの=「ふつう」でないものとして否認される。この点で、わたしたちが自分の存在にかたちを与えているプロセスは政治的なものだとも言える。そして〈わたし〉を形作っているそのような差異の軸線を「自然」的なものとせずに、その都度具体的なコンテクストに即して検証していくことでしか、「わたしはだれ?」という問いには答えることができない。

 

《復習問題》

テキスト本文5行目「意味の分割線」を、「わたし」を理解するためのものとして具体的に説明している箇所を30字以内で抜き出し、その最初と最後の3文字(句読点含む)を答えよ(㊟解答は最下段。スクロールして確認のこと)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《解答》

わたし~の軸線(33~34行目)