2015第1学期先取り学習『現代文基本マスター』第4講唐須教光「日常的な記号世界」要約&復習問題

【要約】

人間は、他の動物と異なり〈本能〉の導きを失ったゆえに、文化という装置を創り出すことで世界に再び秩序を取り戻してきた。この装置により人間は世界を解釈できるようになるのであるが、その解釈が有効なのは、ひとえにその装置が社会制度として集団の成員に承認されているからである。〈文化〉は〈自然〉と対立する概念ではあるが、こうした制度の枠内で人間が行動する点では、〈文化〉は〈本能〉に代わる第二の自然として人間の行動を束縛するものだと言える。その象徴が言語という文化であり、それを通してしかわれわれは現実を認識できないのであり、それは自然という混沌とした連続世界を、言語という文化装置によって不連続なものに分節することによる。したがって言語という記号体系が異なれば、構成される現実も変わってくるのである。

 

 

《復習問題》

本文18行目第二の自然としての文化が、「人間の行動を規制してくる」とはどういうことか。40字以内で説明せよ(㊟解答例は最下段。スクロールして確認すること)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《解答例》

かつて〈本能〉に従うしかなかったように、文化の枠内でしか行動できないということ。(40字)