2014第1学期『現代文読解』第5講(問題番号は4)三浦雅士「考える身体」要約&復習問題&漢字解答

【問1】ア 山積 イ 跳躍 エ 画然

【要約】

人は意識において考えるより先に、まず身体において考えている。そのような身体所作を採用した身体は共同体の基盤となる。スポーツ観戦においても、舞踊を見る際にも、あるいは机上に飾った尊敬する人物の肖像や彫像、雄大な光景などを見る際にも、人は全身でそれらを見るのであり、身体をそこに同調させている。なぜなら同調させることで、それらとの共同性を確認することができるからだ。人は身体を介して対象に同調し、それになりきることで対象との境界を越えていくのである。あらゆる意味で分断の時代であった近代の全体が問い直される中、こうした見ることの意味が明らかになってきている。見ることが全身的な行為であることが明らかになりつつある現代、それに合わせて新しい観客論も要請されている。

 

【復習問題】テキスト本文10行目「そしてたいていは、どこかしら恥ずかしくなって、肩をすくめる」とあるが、どうして人は自分の個人的な身体を思い浮かべると「恥ずかしくなる」のか。講義を参考に50字以内で答えよ。

 

 

 

 

 

 

 

【解答例】自分の身体は、その全身を見ることができないゆえに意識の中で想像することでしかできず、不安に陥るから。(50字)