2014年夏期講習会「上智大現代文」第4講要約&復習問題

【要約】

芸術作品の特徴は何か、という問題に対して、かなり広い支持を集めた説明は、芸術作品に接するときの態度が実用的目的や利害を離れた、美的態度と呼ばれる無関心的態度かどうかというものだが、この説明は不十分に思われる。というのも「無関心的」「態度」の意味が明確ではないからである。その点でむしろ、人間の様々な行動の中で芸術がどのような役割を果たしているかを、一つずつ記述する以外に芸術作品の特徴を明らかにする方法はないと考えられる。つまり人間がそれを芸術とみなし、上手・下手の基準を識別のし易さにおかなかったり、あるいは同機能のものによって代用できないと考える限り、それは実用性を持つものと区別され得るのである。

 

 

【復習問題】本文13行目「一種のゲームの中で芸術をとらえ」るとはどういうことか。次の中から最も適切なものを一つ選べ。(㊟解答は最下段)

  1. 様々な人間の行動や場面の中で、そのつど何かを芸術とみなすような捉え方をすること。
  2. 芸樹の特徴をとらえるために、人間の行動の中で芸術の役割とは何かを問題として考えること。
  3. 芸術と新聞記事のような事実の記述との違いを明確にするために、様々な視点で芸術を捉え直すこと。
  4. 芸術作品の特徴を明らかにするために、芸術作品一つ一つが持つ個性を記述していくということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】1