2013第2学期『現代文読解』第9講日野啓三「東京の謎 眼に見えぬ濃密な感触」要約&記述解答

《要約》

東京の東京性は、その都市の情報の密度とそれがもたらす緊張度にある。その感触こそが現代であり、その凝集点が本当の現代都市である。そこでは情報が我々の感覚と意識下を刻々に直撃し、密かに通じ合い、意識の微細化と拡大を通して、常識的理性を素通りし、我々の現実感の根本を変えつつもある。そしてそうした高度情報の集中点東京は、今、私の原始的なアニミズム理性を徐々に蘇らせはじめているように思えてならない。

《問4》(解答例)

東京は、地方都市とは異なり、情報が集まり、それが新たな形として放出されていくといった、その情報の密度が異なるということ。(60字)

〈別解〉

東京の情報密度が高く、それによって肉体的な感覚器官を超え、微細化、拡大する意識によって捉える、眼に見えぬものの緊迫度。(59字)